1-1 「史的文字データベース連携検索システム」とは
国内外の機関が連携し、東アジアや世界での木簡・文字資料の研究、特に史的文字に関する研究資源について、個別の研究機関・研究者から解放して広く共有するためのデータベース連携ポータルサイトです。
このポータルサイトは奈良文化財研究所が中心となって運営するもので、国内外の複数機関が所蔵・管理する史的文字について、数千年におよぶ200万件もの高精細な文字画像を、横断的に検索することができます。(2020年3月)
1-2 本連携ポータルサイトの特徴
① 各機関の独自性を尊重した対等な連携検索
参加各機関がデータを保持・公開し、それを共通に検索する、対等で開かれた枠組みを構築しました。機関が持つ固有の課題・方向性を、それぞれの機関のデータベース等で維持したまま、共通検索を実現しました。
② 国際的な標準規格に準拠した枠組み
近年、国際標準となっているIIIF(International Image Interoperability Framework)の規格に準拠しつつ、漢字画像に合わせてカスタマイズすることで、国内外機関の参加も可能な、国際的な枠組みとなっています。
③ オープンデータ化も含めた利便性の向上
連携検索の画像等はオープンデータとし、積極的な利活用を促すため、連携検索を各機関のデータベースにリンクさせて、詳細な情報が得られるようになっています。なお、各機関のデータベースでの知的所有権は、各機関の方針により、機関ごとの独自性を尊重しています。
この連携検索のフレームワークを提言し、現在参加を表明している機関(奈良文化財研究所・東京大学史料編纂所・国文学研究資料館・国立国語研究所・京都大学人文科学研究所・中央研究院歴史語言研究所/数位文化中心)以外の機関にも、さらなる参加を広く呼びかけていきたいと考えています。